向いている仕事

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    あおなは今までいろいろな仕事をしてきた。

    電話で、学習教材を売り込むという仕事までしたことがある。



    うまくいかなかった仕事が多かったが、その中で、これは負担なくできる、向いていると思ったものもあった。

    (今にして思えば、ということです。

    当時のあおなは、自分に不得手なことがあるとは気づけなかったので・・・。

    また、発達障害の人全般にあてはめることはできないと思うのが残念ですが・・・。)



    それは、小論文の添削の仕事だ。

    就職希望の高校生が、「私の夢」「情報化社会」などのテーマにそって、小論文を書いてくる。

    その論文の構成や、小さいことでは漢字、用語の使い方について添削する。

    週1回出社し、論文の受け渡しをすればよく、仕事そのものは家でできる。



    あおなにとっては楽だった。

    よけいな人間関係がないのが、よかったのだろう。

    収入にもなった。

    しかし、仕事が常にある保証はなく、あくまでアルバイトにしかならないのが欠点だ。






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    ペンフレンド

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      ネットが発達した今は、ペンフレンドなど、はやらないだろう。

      あおなが子どもの頃は、ペンフレンド全盛だった。

      子ども用の雑誌には、「ペンフレンドになりませんか」という読者のための欄があったほどである。

      あおなは、中学生のころ、国内の男子やイギリスの女子と文通していた。



      両方とも、次第に手紙のやりとりをしなくなっていった。

      イギリスの女性とは、クリスマスカードだけになっていた。

      そのイギリスのペンフレンドが、あこがれの国、日本に来るという。

      あおなの家に、泊めてもらいたいというのだ。



      あおなは、長男4歳、二男1歳で忙しかったが、ペンフレンドの来る日程がちょうど夏休み中だった。

      学校の仕事がないので、なんとかなりそうだ。

      また、あおなの家は広かった。

      (田舎の家なので・・・。)

      使用していない部屋が何部屋もあった。



      外国人の女性がくるというので、夫は大喜び。

      時間を取決め、新幹線の駅まで迎えに行った。

      イギリス女性とは、その日から1週間くらい一緒に過ごした。

      あおなは、そこそこ英語でコミュニケーションが取れた。



      ちょうどその直前、夫は事故で車を廃車にした。

      新車が納車されたが、夫は、イギリス女性だけ試乗に連れ出し、あおなは乗せなかった。

      「あなたは妻を車に乗せるべきです。」

      と、女性は夫に言った。



      あおなが、イギリス王室と日本の皇室の違いを話そうとすると、夫は、

      「くだらねー。」

      と、あおなの話をさえぎった。

      (あおなの話は、夫にとって常にくだらないらしかった。)



      1週間近く一緒に過ごすと、何か感じるところがあるのかもしれない。

      イギリス女性は、

      「あなたの夫は、あなたのことを愛していないし、あなたも夫のことを愛していない。」

      と言った。

      あおなは、何と返事をしたか覚えていない。

      何と言ったらいいのかわからなくて、立ちつくしていたのだと思う。





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      布きんの研究

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        以前、あおなはTの会という主婦の勉強会に入っていた。

        料理や掃除の方法など、役に立つことをたくさん教えてもらった。



        ある年のTの会のテーマは、「布きんの研究」だった。

        テーブルや食器をふく布きんのことである。

        ひとつの班の班長が、各家庭の布きんの枚数調べの発表をした。

        その班には、4〜5人の班員がいたと思う。

        数枚から数10枚の布きんを持つ家庭がほとんどだったが、1番若いAさんの家庭にだけ、1枚しかなかった。




        その場には、布きんを1枚しかもたないAさんは出席していなかった。

        班長は、大げさに、

        「Aさんの家では、食器もテーブルも同じ布きんでふくんだそうです!」

        と発表した。

        あおな以外の全員が

        「えーっ!」

        といった。

        (不潔ねぇ。)という意味を含んだ「えーっ!」である。

        あおなは、びっくりしてまわりを見回した。

        あおなだったら、正直に、

        「うち、布きんは1枚しかないの。食器もテーブルもそれでふくのよ。」

        とは、とても言えないだろう。

        正直に申告し、自分のいないところでそれを暴露されているAさんをあおなは気の毒に思ったのだ。



        しかし、他の会員はそんなことは思っていないようだった。

        他の人と同じところで笑ったり、驚いたり、悲しんだり・・・。

        あおなの感覚は、いつもちょっと「ずれている」ようだ。






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        思いつきでものを言うな

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          あおなが、中学校の正規教諭として働いていたころのこと。

          あおなは夫に話しかけると、

          思いつきでものを言うな!

          と返されていた。

          (思いつきでものを言ってはいけないんだ。)

          と、あおなは考えた。

          あおなは、それまでに小論文を添削するアルバイトをしたことがあった。

          小論文は「序論→本論→結論」とまとめていく。

          「起承転結」と書いてもいい。

          夫に話しかける前に、

          (序論→本論→結論となっているかな?)

          と考えてから話し始めるようにしていた。



          また、夫からは、

          お前には哲学がない。

          とも言われていた。

          (1度、2度ではありません。)

          これにはあおなもお手上げだった。

          仕事、家事、育児で忙しく、哲学書を読む時間はなかった。

          また、読んでも内容理解ができなかったと思う。



          夫が次々出してくる課題。

          あおなはだんだん疲れ始めていた。







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          いてやっていると思っている

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            あおなが、中学校の正規教諭として働いていたころのこと。

            あおなは夫の両親と同居しながら、2人の子どもの子育てをしていた。

            二男が生まれていたのだ。

            理由もわからず、夫から罵声を浴びる日々が続いていた。

            あおなが夫から何度か言われて、意味がわからなかったのが、

            「お前、いてやっていると思っているだろう。」

            ということばだった。



            夫の実家はいわゆる「いなか」である。

            一方、あおなは都会育ち。

            「わたしって、都会の出身だけど、いなかに嫁いであげたのよ。」

            そういう恩着せがましい態度があおなのどこかにあったのだろうか。



            「いてやっていると思っているだろう。」

            と言われたとき、

            「そんなこと思っていません。」

            とあおなは答えた(と思う)。

            しかし、複雑だといわれる人間の心。

            (わたしの心のどこかに『いてやっている。』という気持ちがあるのかしら?)

            と自問せずにはいられなかった。







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            奥様ボランティア

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              あおなが勤める高齢者センターには、毎日2〜3人の人たちが、ボランティアとして来てくださる。

              富山さんもその1人だ。

              お年は、80歳以上だが、いつもきれいな服装をして、ざあます言葉。

              てっきりいい家の奥様なのだろうと思っていた。

              元気な富山さんだが、年には勝てず、ヘルパーが家事援助に行くことになった。



              ヘルパーステーションで、上司さんとヘルパー1さんが話している。

              上司さん、かなり興奮している。

              上司「わたしと、ヘルパー2さんで初回訪問した時、富山さんたら、自分の家の台所を見せて、

              『わたくし、こんな狭い台所、見たことございませんのよ。』

              て言うのよ。

              ヘルパー2さん、目を白黒させちゃって・・・。」

              ヘルパー1「アパートの広さはどのくらいなんですか?」

              上司「2Kってとこね。

              わたしが、

              『いえいえ、私なんか一間に住でいるんですよ。

              それに比べれば、広いですよ。』って言ったのよ。

              そしたら、それに驚いたらしくて、ケアマネさんに、

              『うちに来るヘルパーさんの中に、一間の家に住んでいる人がいらっしゃるのよ。』

              って、言ったんだってー。

              今月はヘルパー1さんにはいってもらうけど、そのうちヘルパー交替するから。

              あんなプライドが高い人じゃ、ヘルパー3さんくらいパワフルな人じゃないと、たちうちできないわ。



              上司さんが話すことをきいていると、富山さんは、かつては大豪邸に住む奥様だった。

              夫の仕事で、ヨーロッパに一年のうち何か月も滞在するという生活をしてきた。

              しかし、諸事情で家や財産を失い、家族にも死なれ、今はアパートで独り暮らしをしているらしい。



              上司さんは、ヘルパーの性格を把握して派遣先を決めているみたいだ。

              あおなは、今までそれに気づいていなかったが・・・。







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              菊江喜久枝さん

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                デイサービスのお客様は、みな上履きをはいている。

                小学校のように、上履きにはマジックで黒々と名前が書かれているものが多い。



                朝、デイサービスの手伝いをしていた時のこと。

                その日は、ヘルパー1さんもあおなとデイサービスにいた。

                ヘルパー1さん「菊江さん、上履きお持ちしました…。」

                菊江さん「ありがとう。」(と上履きをはく。)

                ヘルパー1さん「えっ!

                すごーい・・・。

                キクエキクエさんっておっしゃるんですね。

                なんで名前が2回も書いてあるのかと思ったぁ。

                (声を低めて)ねっ、あおなさん。見て。」



                菊江さんのうわばきには、姓名がカタカナで、

                「キクエ キクエ」と書いてあった。



                あおな「えっ、ほんとですね。

                (なんて言おうかと、必死で考えて)

                喜久枝さんは、菊江さんという方とぐうぜん結婚されたんですね。」

                ヘルパー1さん「・・・。

                菊江さん、変なこと言ってごめんね。」



                ヘルパー1さんが言う「変なこと」を言った主体は、あおなである。

                あおなには、自分の言ったことがなんで「変」なのか、今でもよくわからない。

                それと、この場合、何と言ったら、ヘルパーとして正解なのかも・・・。

                (どなたかおわかりだったら、お教え下さい。)





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                愛されること

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                  あおなは、大学のサークルで夫と知り合った。

                  若者の集まりであるから、よくカップルができたり、別れたりしていた。



                  ある男性は、今までつきあっていた女性と別れるとき、一切連絡を取らなくなった。

                  女性の方は、別れるつもりなどなく、サークル活動で会えたとき、そばに行って話しかけた。

                  その時、男性は、

                  「うるせえんだよぉ!

                  こっちに来るな!」

                  と女性に言ったそうだ。

                  その場に居合わせた人が、

                  「かわいそうで見ていられなかった。」

                  と、あおなに語った。



                  今のあおなには、その男性の態度が正直なものであることがわかる。

                  女性に余計な期待を持たせず、自分が悪者になったのだ。

                  誠意があるとも言えるのではないか。



                  あおなは、6年間の交際の末、夫と結婚した。

                  交際を始めたころは楽しかったのだと思う。

                  しかし、いつごろからか、夫との関係は変容していた。

                  「修復しなければならないもの」になっていた。



                  あおなは、日頃から夫に

                  「友達が少ない。」

                  「一般常識がない。」

                  などと注意を受けていた。

                  (夫の注意は、非常に的確だった。)



                  あおなも、

                  (つきあうってこういうことなのかな?)と不思議に思い、

                  「私のこと、どう思ってるの?」

                  と何度かたずねてみた。

                  「愛している。」

                  と夫はいつも言った。

                  「まだ、入籍していないから、恥ずかしいんだ。」

                  (そうなんだ。

                  じゃあ、入籍すれば普通に外出したりできるようになるんだ。)



                  当時「デート」というのは、あおなが夫のアパートへ行き、掃除をすることだった。

                  夫は感謝するどころか、汚れのとりきれないところを見つけては、いやみを言った。



                  「愛する」というのは、相手に対して何かを「つかう」こと。

                  それは、時間かもしれないし、お金かもしれないし、気持ちかもしれない。

                  相手が自分に対し、なにも「つかって」くれないとき、あなたは愛されてはいないのです。






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                  3度目の教員採用試験受験

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                    小・中・高等学校の中で、小学校が1番勤務が楽だ。

                    主婦であり、1歳児の母親である自分でも、小学校なら務まるだろうと考え、小学校教員採用試験を受けた。

                    しかし、配属は中学校。

                    中学校は生徒指導が小学校、高校に比べ難しい。

                    また、部活動の指導もある。

                    あおなは、家事一切と舅の弁当作りまでしていた。

                    (途中から弁当作りは姑に交替してもらった。)

                    教材研究(授業の下調べ)をする余裕はなかった。

                    授業に行く途中、廊下で教科書をちらっと見て、次の授業でやることを考えた。



                    夫のフォローはまったくなかった。

                    結婚前から、あおなは夫からの暴言をあびていた。

                    この頃はそれがエスカレートし、話しかけただけで怒声が返ってくるようになっていた。



                    臨時の職員会議や学年会があると、あおなは校内の公衆電話から、自宅に、

                    「すみません。遅くなります。」

                    と電話していた。

                    あおなが電話していることに、誰か気づいたのだろうか?

                    「あおな先生、頭がいいんだから、高校の先生になったら?」

                    「高校は楽らしいよ。」

                    あおなは、複数の教員から、同じことを勧められるようになった。



                    あおなは、思いきって高等学校教員採用試験を受けることにした。

                    夫に相談すると、

                    「家の近くにある私立○○女子高等学校も受けてみろ。」

                    と、布団の中からいわれた。



                    学校の仕事、家事、育児と休む間もないあおな。

                    それにひきかえ夫は、会社に行く以外はいつも布団の中にいるようになっていた。





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                    2度目の教員採用試験受験

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                      あおなが初めて教員採用試験を受けたのは、大学4年のとき。

                      合格でき、小学校教員になれた。

                      その後、結婚、夫の転勤を機に退職。

                      長男も生まれた。

                      そして、夫の両親の家に同居するようになった。



                      事情があり、あおなはもう1度、教員として働きたいと考えるようになっていた。

                      事情というのは、夫の母(あおなにとっては姑)の暴言である。



                      20数年後、ホームヘルパーになって、利用者さんから暴言を浴びせられるようになるが、それは仕事上でのこと。

                      お給料をもらえるうえでのことである。

                      それにその利用者さんは認知症。



                      姑は当時50代前半だった。

                      もちろん認知症ではない。

                      その姑から、

                      「私の通帳から、勝手にお金を引き出した。」

                      「あんた、私のことばかにしたねぇ…。」

                      などと、日常的に言われるようになった。

                      もちろん、夫に相談した。

                      しかし、夫はなにもしてくれない。

                      実家とは、夫との結婚以来疎遠になっていて、相談できる状態ではなかった。



                      自分1人で考えた結論が、

                      「もう1度働こう。

                      お姑さんと距離をとろう。」

                      というものだった。

                      あおなは、その時住んでいた○○県の小学校教員採用試験を受けた。

                      合格して配属されたのは中学校だった。



                      あなたの周りに、親身になって相談できる人はいますか?

                      もしいないなら、そこはあなたにとっているべき場所でないかもしれません。

                      自分1人で悩んだり、考えたりしてもいいことはありません。

                      あおなはプライドを捨てることができませんでした。

                      プライドは無用です。

                      頼れるところがあったら頼りましょう。




                      (あおなの場合、実家に子どもを連れて戻るのが最良の策だったと思う。

                      自分を客観視できないあおなにはわからなかったのだが・・・。)






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