ロープを乗り越える

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    6月4日(土)は高3の長女の運動会だった。

    しかし、長女は、「来ないでくれ。」という勢いで、プログラムも渡さず、出場種目も教えない。

    長女にとって、最後の運動会だ。

    走る姿でも見てこようと思い、学校へ向かった。

    プログラムは、学校の受付でもらえた。

    でも、長女がどの種目に出るのかわからない。



    保護者と生徒の席は、ロープで区切られているのだが、私はどんどんロープを乗り越え、後ろから長女の席に近づいた。

    そっと腕に触ると、長女はびっくりしていたが、出る種目を教えてくれた。



    ほかの保護者は、保護者席に座ったり、専用の場所でビデオカメラを構えたりしている。

    ロープを越えて移動する人などいない。

    平気でロープを乗り越えるあおな。

    これは、やはり「社会性がない」のだろうか?





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    保育士資格試験を受けた

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      あおなは、去年(2010年)、保育士資格試験を受けた。

      専門学校や大学を卒業しなければ得られない保育士資格。

      しかし、この試験に合格しさえすれば保育士の資格が得られるのだ。


      試験は、1次と2次がある。

      1次はペーパーテスト、2次は実技試験である。

      指定された1次試験会場は東京大学だった。



      試験終了後、駅へつくまでに、何枚ものビラをもらった。

      読んでみると、2次試験対策を教える塾のものだった。

      1次は、過去問題を解いて何とか合格できた。

      しかし、2次試験(あおなの選択は、絵画制作とお話)を乗りきる自信はない。

      あおなは、実技試験対策を教える塾へ行くことにした。



      塾にて。

      講師 「あおなさん、1次の試験会場どこ?」

      あおな 「東大です。私、初めて東大入りましたよ。」

      講師 「わたし、東京大学でビラ配りしてたんだけど、あおなさんには、会わなかったねぇ。」

      あおな 「・・・。」



      あおなは、ひそかにあせった。

      何千人もいた1次試験受験者。

      その中から、講師は1人1人の顔を見分け、覚えているのか?



      恐るべし! 定型発達者の超能力!





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      オリエンテーリング?

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        ヘルパー休憩室にて。



        あおなには、やたら反応が速いという特性がある。

        ヘルパー1 「うちの子、大学やめちゃったの。」

        ヘルパー一同     「えーっ!」

        ヘルパー1 「入学式前に、オリエンテーリングがあったのね。」

        あおな     (違うよ! 入学式前に開かれるのは、オリエンテーションだよ!)

        ヘルパー1 「オリエンテーリングに行ったら、うちの子のまわりの子たちが、自分とは全然違う雰囲気なんだって。

             こんな子たちと、4年間一緒に過ごしたくないってオリエンテーリングの日に思ったんだって。

             だから、オリエンテーリングの日から、1度も大学に行ってないの。

             入学金も、前期の授業料も払ったのに・・・。」

        ヘルパー一同     「はーっ。がっかりだねぇ。」



        あおなは、ヘルパー1さんの誤用を指摘したくてたまらなかった。

        オリエンテーションは、「新入生指導のための講習」

        オリエンテーリングは、「地図と磁石を使って指定のポイントを通り、ゴールまでの時間を競う競技」だと。

        しかし、この場の話の内容は、同僚の娘さんが進路を変えたという深刻なもの。

        間違いを指摘する必要性は低いのだろう。



        他のヘルパーは、気づいたのかどうか、誰も、

        「オリエンテーションのことでしょ。」

        とは言わなかった。



        あおなも黙っていた。

        相手の小さな間違いにこだわらないようにしよう!





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        谷川俊太郎さんの「生きる」という詩

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          2011年5月30日(月)の朝日新聞 夕刊に、谷川俊太郎さんの「生きる」という詩が掲載されていた。

          著作権の問題があると思うので、部分的に引用させていただくことにする。




          生きる 谷川俊太郎



          生きているということ

          いま生きているということ

          (中略)

          すべての美しいものに出会うということ

          そして

          かくされた悪を注意深くこばむこと



          生きているということ

          いま生きているということ

          泣けるということ

          笑えるということ

          怒れるということ

          自由ということ


          (後略)




          「かくされた悪を注意深くこばむこと」

          「泣けるということ」

          「怒れるということ」

          この3つが、あおなのできないことである。



          できないことを悔しがってもしょうがない。

          「できないことがある」とわかっただけでもよかったと思おう。



          生きていかなくては!





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          押し切られた花婿 その2

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            毎日、「旦那(アキラ)さんはアスペルガー」を読んでいる。



            交際中から、あおなは夫から暴言をあびていた。



            「料理が下手だ。」

            (ほんとうに料理ができなかった。)




            「掃除が下手だ。」

            (掃除も母まかせで、したことがなかった。)




            「お前の父親は人間として最低だ。」

            (夫を家族に引き合わせた後、言われた。

            あおなの父は、子どもは厳しく育てるという信念の持ち主だった。

            どなられながら育ったあおなは、父親に親愛の念を感じられなかった。

            『そうなのか。父はそんなにひどいのか。』と思った。)



            「お前らは、家族で人を殺した。」

            (あおなの弟は、14歳のとき、不登校の末に自殺していた。

            学校に行かないことが、登校拒否と呼ばれていた時代である。

            学校に行かないという選択は、今よりずっと重かった。

            『そうなのか。私たちに、弟の自殺の原因があったんだ。』と思った。)



            今、思っていること。

            「旦那(アキラ)さんはアスペルガー」の中のツナさんのように、夫はあおなを怒らせたかったのではないか。

            なんのために?

            別れるためである。



            あおなを怒らせ、

            「もう、別れましょう。」

            とあおなの方から言ってほしかったのではないか。



            休日のたびにいそいそと、食べ物まで持って自分のアパートに来てくれる女の子。

            その子に、

            「申し訳ないが、もう、僕は君を好きじゃない。

            別れてくれ。」

            とは、言いだせなかったんだ。



            「もう好きじゃないから、別れてくれ。」

            そう一言言ってくれたら、あおなは潔く身をひいただろう。

            なにしろあおなは、人からの依頼を断れないのだから。






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            押し切られた花婿

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              もつれた糸がふとほどけるように、わからなかったことが明らかになることがある。



              あおなは、自分の置かれている状態を認識するのが不得手なのかもしれない。

              20年近く結婚生活を送ってきてから、

              (夫は、まるで気が進まないのに私と結婚したみたいだな。

              結婚前にはっきり言ってくれたらよかったのに。)

              と考えて、次の瞬間、愕然とした。



              あおなは、結婚前何度も夫から

              「別れよう。」と言われていたことを思い出したのだ。



              夫の言い方は、例えばこんなふうだった。

              「あおなさんは、AさんやBさんみたいではないから、もうつきあいたくないんだ。」



              Aさん、Bさんというのは、夫と私の共通の知人で、姐御肌の活発な人たちだった。



              普通の女性だったら、

              「『AさんやBさんみたいではない』ですって?!

              じゃあ、AさんやBさんとつきあえばいいでしょ!」

              とケンカになるところだ。



              しかし、夫は知らなかった。

              あおなに、「怒り」という感情がないことを。



              あおなはこう考えた。

              (私は、口下手で内向的。

              AさんBさんみたいに、人間的な魅力のある人になろう!

              そうすれば夫にも愛される!)

              あおな 「私に悪いところがあるなら直します。

              ですから、これからもつきあってください!」

              こうしてあおなは、結婚へと舵を切ったのだった。




              「旦那(アキラ)さんはアスペルガー」のアキラさんみたいに、階段からつき落とされた方が、まだよかった。


              痛いのはきらいだから、「この人怖い。」と思い、夫への思いはさめたろう。





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              旦那(アキラ)さんはアスペルガー  その2

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                この記事はみおさんの「アスぺな夫」(2011/5/18)を参考にさせていただいて書きました。



                「旦那(アキラ)さんはアスペルガー」を読んで気になったのは、ツナさんが、なにをしたらアキラさんが怒るのか試すところだ。

                結果として、アキラさんは、階段からツナさんにつき落とされてしまう。



                あおなも、結婚する前、夫に試されていたのだろうか?



                結婚前、数年間は、あおなが夫のアパートに通っていた。

                夫のアパートに台所はあったが、汚れていて調理できるような状態ではなかった。

                途中で、ファストフードを買って持っていき、夫に食べさせていた。

                (あおなは大学生で、夫はすでに会社員だったが、お金を払うのはあおなだった。)

                そして、掃除や洗濯をしていた。



                52歳の今、あおなは仕事としてホームヘルパーをしている。

                あおなは二十歳くらいのころから、夫にとって、無給のホームヘルパーだった。





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                知らない人からの電話

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                  あおな一家が引っ越した近所に、井原さんという人が住んでいた。

                  そして、あおなの引っ越しの4ヶ月後、井原さんは夫の転勤で引っ越していった。

                  だから、あおなと井原さんには直接のつながりは何もなかった。



                  数年後、あおなは「Tの会」という女性の勉強会のメンバーになった。

                  合理的な家事について学ぶ会である。

                  母親から家事を学ばなかったあおなにとって、ありがたい会であった。

                  「Tの会」のメンバーは、順番に各家庭で勉強会を開く。

                  勉強の合間の世間話で、引っ越していった井原さんも「Tの会」のメンバーだったこと、メンバーの田沼さんとは今も親友だということがわかった。



                  田沼さんは美しい人で、「わたし、お嬢さま学校出てるの。」が口ぐせだった。

                  あおなも、いわゆるいい学校を出ているが、そぶりに出さなかった。



                  しかし、当時小学生だった長男を通じて、あおなの出身大学が田沼さんに知られてしまった。

                  田沼さんは、

                  「あおなさん、頭がいいから、なんでもできるのよねぇ。」

                  などと、いやみを言うようになったが、あおなは気にしていなかった。

                  (その手のいやみには慣れっこになっていた。)



                  ある日、Aさん宅で勉強会の最中に、かつてのメンバー井原さんから電話がかかってきた。

                  当日の出席者は、Aさん、Bさん、田沼さん、あおなだった。

                  あおな以外の3人は、何年間も一緒に勉強会を続けてきた仲間である。

                  順番に電話に出て、なつかしそうに話をしていた。



                  Aさんが、ふざけて、あおなにも受話器を押しつけた。

                  Aさんは、まったく悪意のない人である。

                  でも、あおなは困った。

                  なにを話せばいいかわからない。



                  あおな (困ったなと思いながら、)「こ、こんにちは。」

                  井原 「すごい人だそうで。」(注1)

                  あおな 「???」(注2)

                  井原 「あおなさん、頭がいいんですってね。

                       勉強会の発表者、全部あおなさんがやればいいって、田沼さんといつも話してるのよ。」(注3)

                  あおな 「・・・。」

                  井原 「あおなさん、東京出身なんですってね。

                       でも、もう私たちいなか者の仲間ね。」(注4)

                  あおな 「・・・。」



                  その夜から、あおなは高熱を出した。




                  (注1) 「すごい」は、正負どちらの意味でも使われる言葉である。

                  しかし、空気の読めないあおなにも、井原さんのいじの悪さは感じとれた。

                  「・・・だそうで。」という伝聞体で、他の人もそう言っているということを匂わせている。

                  また、あおなが衆人環視のもとで電話に出ていて、ものが言いにくい状況だということもわかって言っている。

                  (注2) とっさのことに、何の事だかわからない。

                  (注3) 複数でないと何もできない、定型発達者の弱さを示す言葉である。

                  (注4) 「東京に価値があり、地方には価値がない。」という定型発達者の一元的な価値観を示している。






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                  旦那(アキラ)さんはアスペルガー

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                    この記事はみおさんの「アスぺな夫」(2011/5/18)を参考にさせていただいて書きました。




                    旦那(アキラ)さんはアスペルガー

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                    ¥1,050から
                    (2011/5/28 13:58時点)










                    「旦那(アキラ)さんはアスペルガー」を読んで、あおなと同じような人がいるんだなーと思った。

                    「怒らない人」(p.16)のエピソードは、あおなそのもの。

                    あおなは、階段から落とされたことはない。

                    でも、今までの人生で、

                    「あおなさんて怒らないから、やっちゃえ。」と思われていたこと、あったのかもしれない。

                    でも、覚えてないから、まあいいか。



                    「言葉を返せずに黙ってしまう」(p.25)は、読んでほっとした。

                    あおなの努力不足ではなかったんだ。



                    「受けとめる育児」(p.33)もあおなと同じ。

                    ママ友 「あおなさんて、怒らないね。」

                    理髪店の人 「お母さんがゆったりかまえてるから、子どもさんも泣きませんね。」

                    と言われたものだ。


                    宮尾益知ドクターの

                    「考えを理解して言葉にするのに、2週間くらいかかることもある」(p.117)

                    には、笑えた。

                    宮尾ドクター、私の場合、20年くらいかかることもあるんですけど・・・。





                    ツナさんとアキラさんの結婚生活が、修復できるといいなぁ。

                    そして家族の皆さんが幸せに暮らせますように、と思うような本でした。




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                    恩師への年賀状

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                      小学校3年から6年まで、あおなの学級は、編制替えもなく、担任教師も変わらなかった。

                      まったく同じメンバーで4年間過ごしたのだ。

                      学級は荒れていた。

                      差別やいじめが日常茶飯事だった。



                      教員になってからあおなは、児童・生徒が安心して楽しく学校生活を送れるようにすることも、教員の仕事だと知った。

                      小学生のころは、そんなことは知らず、いじめられるのは自分が悪いのだと思っていた。

                      まだ、世間でも「いじめられる子どもの方に問題がある。」と思われていたころである。



                      ある年度初めに、あおなの隣の席の男児が欠席した。

                      年度初めであるから、下足箱の場所も変る。

                      担任教師は、下足箱用の名前シールを配り、

                      「休み時間に貼っておきなさい。」

                      と指示を出した。

                      あおなは、隣の席の男児のシールをそっと本人の机の中に入れた。 



                      のちに担任教師は、あおなを起立させ、

                      「なぜ隣の子のシールを下足箱に貼ってあげないんだ?

                      気がきかないなぁ。」

                      となじった。

                      あおなは、黙って立っていた。



                      「気がきかない」のではない。

                      あおなは考えたのだ。

                      バイキン扱いされている自分。

                      (私がシールを貼っているところを誰かに見られたら、隣の子がからかわれる。)と。



                      そんなひどい教師だった人へ、今年も、あおなは年賀状を出した。

                      現在、あおなは52歳なので、40年以上年賀状を出し続けていることになる。



                      お世話になった先生を恩師という。

                      恩師には年賀状を出すべきである。



                      その人は、あなたに親切にしてくれたの?

                      あなたはその人が好きなの?

                      あおなには難しい質問だ。





                      この記事を書いたら、少し悲しくなりました。

                      鏡で見たら、いつも通り穏やかな顔のあおな。

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